東日本大震災アーカイブ

県の6月補正、787億円 仮設住宅建設や放射線対策

 佐藤雄平知事は4日、県庁で記者会見し、6月定例議会に提出する一般会計補正予算案を発表した。総額787億3600万円で、6月補正としては過去2番目の規模。平成24年度予算は累計で1兆6854億5800万円。
 補正予算の主な事業は【表】の通り。災害救助法による救助は、応急仮設住宅の建設や、風呂の追いだき機能などの追加工事などを実施する。
 放射線から子どもの健康を守る対策支援事業は、屋外活動が制限されている県内の小中学校と高校計132校を中心に、医師やスポーツトレーナーらを派遣。子どものストレスや運動不足の解消を図る。
 GAP導入支援普及活動推進事業は、東京電力福島第一原発事故に伴う24年産米の作付け制限・自粛区域で放射性物質の低減対策を行う試験ほ場を設置する。除染した水田で収穫したコメの放射性物質検査を行い、データを25年度以降の作付け判断に活用する。
 ふるさとふくしま帰還支援事業は、双葉郡など避難区域を抱える市町村が、インターネットで現地の様子を見ることができるウェブカメラを設置するための費用を全額補助する。双葉郡各町村は行政区ごとに設置する方針で、秋ごろの運用開始を予定している。

【県の6月補正予算案の主な事業】
(単位は万円、千円以下は切り捨て)
【一般会計】
・子どもの医療費助成事業129,909
・私立学校設備整備事業等補助金3,899
・児童福祉施設等給食体制整備事業161,228
・屋内遊び場確保事業22,000
・放射線から子どもの健康を守る対策支援事業19,600
・県民健康管理事業12,319
・県民健康管理拠点整備事業269,247
・地域医療復興事業222,579
・GAP導入支援普及活動推進事業8,300
・海岸災害復旧事業314,150
・耕地災害復旧事業263,900
・社会福祉施設災害復旧事業253,689
・常磐線復旧用地取得事務受託事業費991
・災害救助法による救助3,775,349
・被災ミュージアム再興事業11,779