■相馬流れ山全国大会一般の部初優勝 南相馬市原町区 平田治さん(66)
相馬民謡の震災復興第22回相馬流れ山全国大会は10日、南相馬市の市民文化会館大ホールで開かれ、一般の部で平田治さん(66)=南相馬市原町区、貴金属加工店経営=が初優勝した。平田さんは昨年3月の東京電力福島第一原発事故で福井県に一時避難したが、昨年夏に戻り練習を再開。第1回から挑戦し続け、2年ぶりの大会で悲願を果たした。
平田さんは相馬民謡同好会に所属、杉本栄一さんの指導を受けてきた。相馬市で開かれる相馬民謡全国大会で15年ほど前に優勝、昨年10月に伊達市で開かれた民謡・民舞県北連合大会で総合優勝しているが、相馬流れ山全国大会は一昨年まで2年連続準優勝だった。
平田さんは「夢がかなった。年齢的にラストチャンスと思っていたので感無量。先生の言う通りに歌えた。うれしい」と語った。
大会は原町区相馬流れ山保存会、原町観光協会などでつくる実行委員会の主催、市の共催、福島民報社などの後援。昨年は震災で中止された。少年、一般、高年の部に県内外から計83人が出場した。金子利夫日本民謡協会理事、矢部声玄県民謡連盟会長、杉本栄一相馬民謡堀内流家元らが審査した。
アトラクションで、一昨年中学2年生で一般優勝した田中沙紀さん(南相馬市原町区、相馬農高1年)が「相馬流れ山」「津軽小原節」などを披露、浅野梅若さんらは秋田の名曲を歌った。
開会式では大会会長の桜井勝延市長があいさつ、平田武市議会議長、太田光秋県議が祝辞を述べた。
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