東日本大震災アーカイブ

夫婦旅行楽しむ

■相馬市磯部 柴田義康さん =当時75= ツル子さん =当時69=
 関東出身の義康さんはツル子さんの地元の相馬市に移り住んだ。漁船の修理やメンテナンスを行う会社をつくり、義康さんが現場、ツル子さんが事務を担当していた。
 義康さんは面倒見が良く、周囲からは「あんにゃ」と慕われていた。2人は度々、旅行にも出掛けた。
 被災した状況は分かっていない。柴田さん宅近くを通り掛かった人によると、2人は買い物帰りで、自宅で荷物などを降ろそうとしていたという。この人は「津波が来るので逃げたほうがいい」と声を掛けた。しばらくして再度、訪ねると、車はなかった。海側の道路を通ったとみられ、その際に津波にのまれた可能性が高い。10日ほど経過してから、2人一緒に車内で発見された。

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