東日本大震災

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楢葉、8月中旬に再編 ほぼ全域解除準備区域に

 東京電力福島第一原発事故で、楢葉町の松本幸英町長は19日、町議会全員協議会で、警戒区域全域を避難指示解除準備区域に再編する政府案を受け入れると表明した。再編時期は今後、国などと協議するが、8月中旬ごろを想定している。松本町長は「除染やインフラ整備など町民が安心して暮らせる環境を率先して整えるため総合的に判断した」と述べた。避難区域の再編は5市町村目。町のほぼ全域が警戒区域の再編は初めて。
 全員協議会はいわき市の町いわき出張所谷川瀬分室で開かれ、原子力災害現地対策本部長の柳沢光美経産副大臣が出席した。柳沢副大臣は「自由に出入りできれば除染やインフラ整備が進む。再編後は防犯体制を強化し、さらに避難指示は継続するので賠償は今のまま維持される」などと説明し、理解を求めた。
 これを受け松本町長は「お盆の月を控えた今、古里を1日も早く取り戻したい。国としっかり協議し、再編時期を近日中に決めたい」と語った。
 町は当初、4月中の再編を目指していたが、町民説明会で賠償や防犯などを懸念する町民の声に配慮し、先送りしていた。
 町が策定した第1次町復興計画では、平成25年春に避難指示を解除し、住民に帰還を促す。26年春に町役場を全面再開する。しかし、4月中に警戒区域を再編し、本格的な除染やインフラ整備を進めることが前提で、再編が遅れたことで計画が予定通りに進むかは不透明だ。
 町職員の1人は「再編が遅れれば遅れるほど復興計画の大幅な見直しを余儀なくされる。さらに町に戻る町民は減っていく。もはやタイムリミット」と話す。
 今後、中間貯蔵施設をめぐる対応も課題となる。国は楢葉、大熊、双葉の3町に設置する考えを示している。松本町長は町内設置の政府案に反対し、自治体ごとに汚染廃棄物を保管するような施設の在り方を示している。
 町は仮置き場を全21行政区ごとに整備し、今年度から2カ年で除染する計画だ。今年度は13行政区の10カ所を予定している。
 水道は津波被害の大きい沿岸部を除き、本管の70%が通水できる状態で、電気は世帯ごとに通電の確認待ちだという。主要道は一時帰宅に備えて応急工事が終わっており、再編後、本格復旧に入る。

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