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放射線 放射性物質 Q&A 「人工」と「自然」健康影響への違いは

 放射性物質には、東京電力福島第一原発事故で放出された「人工放射性物質」以外に「自然放射性物質」があると聞きました。それぞれが出す放射線には種類や、人体に対する影響に違いはあるのでしょうか?

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻)高村昇さん

■どちらも性質は同じ 重要なのは被ばく線量
 放射性物質には、カリウム40、炭素14のように自然界にもともと存在する自然放射性物質と、ヨウ素131、セシウム137、セシウム134のように自然界には存在しない人工放射性物質があります。
 放射性物質から出る放射線には、小さな粒子であるアルファ線、ベータ線の他、波形を持つガンマ線やエックス線などがあります。自然放射性物質、人工放射性物質いずれの場合であっても、そこから出ている放射線の種類はアルファ線やベータ線、ガンマ線といった同じ放射線です。原発事故で飛散した人工放射性物質だからといって、特別な放射線を出すわけではありません。
 従って、放射性物質から出ている放射線による被ばくの健康影響を考える場合、大切なことはどのくらいの被ばくをしたか、つまり、被ばく線量ということになります。ちなみに、放射線の単位として使われている「シーベルト」とは、厳密に言えば「放射線によって人体にどのくらい影響を及ぼすか」を表したものです。
 現在、食品について政府が基準値を設けて放射性セシウムによる内部被ばくを低減化するための措置が取られています。この基準値についても、放射性セシウムによって、どれくらいの被ばくをするかという被ばく線量を基に算出されているのです。具体的には、1年間当たり1ミリシーベルト以内に内部被ばく線量を抑えることを基準に、食品ごとに含まれる放射性物質の基準値を作成しています。

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