東日本大震災アーカイブ

コミュニティ支援システム 富岡町が運用開始

テープカットする遠藤町長(右から3人目)ら

 福島県富岡町は3日、町民コミュニティ支援システムの運用を開始した。全国に避難している町民にタブレット型情報端末を無料で配布。端末により町の情報を見たり町民対象のFM放送を聞いたりすることができるシステムだ。町は町民のコミュニティー維持に役立つと期待している。
 町は総務省のICT地域のきずな再生・強化事業補助金などを活用し、1億1400万円の予算を投じてシステム構築に取り組んできた。町民に配るのは縦15センチ、横24センチのタブレット型情報端末。3日までに3042世帯に配布した。
 端末で町民対象の臨時災害FM放送「おだがいさまFM」を聞くことができるほか、町内の様子、サクラの映像などの動画も見られる。来年1月からは町への質問などを整理した「よくある相談」、画面を手で触れて回答できるアンケートなども機能として増やす予定だ。
 システムの運用開始式は3日、郡山市の町郡山事務所で行われた。遠藤勝也町長が「避難していても地域と一体感を築けるように今後も努力したい」とあいさつし、関係者がテープカットした。