東日本大震災アーカイブ

全て測定下限未満 二本松・旧渋川村の早場米初検査

旧渋川村で作付けしたコメの全袋検査に注目する生産者の佐藤さん(右から2人目)

 平成24年産米の全袋検査で、昨年産米から当時の放射性物質の暫定基準値(1キロ当たり500ベクレル)を超えた福島県旧渋川村(二本松市)で収穫された早場米が3日、初の検査を受け50袋全てが測定下限値未満だった。
 旧渋川村は基準値超えのコメを検出した吉倉地区が作付け制限となり、他の渋川、米沢両地区は二本松市の管理計画に基づき作付けした。今回は渋川地区で29日に収穫された「五百川」を検査した。
 生産者の佐藤忠雄さん(60)は「少し心配したが、(除染を)やるだけやった結果なので良かった」と表情を和ませた。
 同日は市内の旧杉田村で収穫された「五百川」38袋も検査し、全て測定下限値未満だった。

■本宮の早場米も「未満」
 福島県は3日の県災害対策本部会議で、2日現在の早場米の全袋検査結果を示した。新たに本宮市で生産された95袋を調べ、全て測定下限値未満だった。
 同日までに本宮市と二本松市、郡山市、会津坂下町の計1989袋の検査を終え、全て測定下限値未満となっている。