福島県の渓流で5~7月の梅雨期間に採取した水について、放射性セシウムはほとんど検出されなかったと森林総合研究所(茨城県つくば市)が21日、発表した。
飯舘村で、1回だけ飲料水の基準値(1キロ当たり10ベクレル)を超える13.1ベクレルが検出されたが、同研究所は「検出される確率は低く、森林から流出する放射性セシウムは少ないと考えられる」としている。
調査は伊達市、二本松市、飯舘村の3市村で、それぞれ1カ所ずつ実施。渓流の水を毎日1回採取して調べた結果、3カ所で計264回採った水のうち、98.5%に当たる260回分からはセシウムは検出されなかった。
一方、降雨で増水した日に採取した4回分から1.0~13.1ベクレルを検出。ろ過すると検出されなくなることから、同研究所は、雨で流れた土壌に含まれる物質にセシウムが付着していたとみて、調査を続ける方針。
(カテゴリー:福島第一原発事故)