東日本大震災アーカイブ

県産米アピール約束 全袋検査の態勢理解

 福島県本宮市で7日、平成24年産米の放射性物質を調べる県の全袋検査を視察した野田首相は、最新の測定器による検査態勢、徹底した安全管理の状況を確認し、政府として県産米の安全性、魅力を全面的にアピールすることを約束した。
 野田首相は検査場のアルスLSIテストセンターを訪れた。佐藤雄平知事が立ち会い、高松義行本宮市長からベルトコンベヤー式測定器の検査手順の説明を受けた。野田首相は30キロ入りのコシヒカリを米袋移動補助器を使ってベルトコンベヤーに載せて検査作業を体験。測定結果が安全であることを示す「○」の表示がモニターに映し出されたことを確認した。
 野田首相は佐藤知事と一緒に県オリジナル品種「天のつぶ」を使ったおにぎりを試食し、「とてもおいしい」と笑顔を見せた。「全袋検査を視察し、しっかり安全管理されていることがよく分かった。福島のコメがおいしく、安全だということをPRしていく」と力を込めた。
 おにぎりは専業農家で市農家民宿連絡協議会代表の伊藤かおるさん(53)が提供した。次男の広明さん(27)が作ったコメであることを野田首相に伝え、「農業後継者を応援する意味でも、風評被害を払拭(ふっしょく)してほしい。安全確認した福島のコメをぜひ食べてもらいたい」と訴えた。
 長浜環境相兼原発事故担当相、金子恵美内閣府大臣政務官兼復興大臣政務官(参院本県選挙区)、増子輝彦民主党政調会長代行(参院本県選挙区)が同行した。