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放射線 放射性物質 Q&A 妊婦がレントゲン胎児大丈夫か

 吐き気と食欲不振があったので病院で腹部のレントゲン撮影をしました。その後、自分が妊娠していることが分かりました。レントゲン撮影当時は妊娠3カ月で、知らずに放射線を浴びました。胎児は大丈夫でしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー・長崎大大学院教授(放射線医療科学専攻) 高村昇さん

■撮影での障害心配ないリラックスして出産を
 国際放射線防護委員会(ICRP)は100ミリグレイ(この場合は100ミリシーベルトと同じ意味)未満の被ばく線量について「妊娠中絶の理由と考えるべきではない」と勧告しています。広島・長崎の原爆投下時、母親のおなかの中にいた人、つまり胎内被爆者の方で非常に高い線量を被ばくした場合に小頭症などの障害が認められたことを踏まえた判断で、放射線災害による被ばくであっても医療行為による被ばくの場合でも同様です。
 一方、100ミリシーベルトを下回るようなケースで、小頭症などの障害は観察されておらず、ICRPの勧告はこのような知見に基づいて行われています。
 腹部のレントゲン撮影をした場合、実際におなかの中の赤ちゃんが被ばくする線量は0.2ミリシーベルト、つまり200マイクロシーベルト程度と考えられます。被ばく線量は1ミリシーベルトをずっと下回る線量であると予想できます。
 少なくとも今回の撮影で赤ちゃんへの影響を過剰に心配する必要は全くないと考えられます。おなかの中の赤ちゃんにとって母親のストレスは、かえって悪い影響を与えます。リラックスして出産に臨んでください。
 また、妊娠しているか、妊娠している可能性がある場合には、放射線検査に限らず投与する薬などにも配慮する必要があります。医療機関を受診したり検診を受ける際は、医師や看護師にその旨を伝えた上で、検査や治療をするべきかどうかをよく相談するとよいでしょう。

カテゴリー:放射線・放射性物質Q&A

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