東京電力福島第一原発事故で緊急時避難準備区域(現在は解除)に指定された南相馬市原町区で肝臓疾患と闘いながら休まず診療を続け、1月22日に74歳で死去した医療法人誠愛会原町中央産婦人科医院理事長の高橋亨平氏の告別式は10日、誠愛会と高橋家の合同葬で同区のはらまち斎苑愛月記で営まれた。
森雅子少子化担当相(参院本県選挙区)、高谷雄三県医師会長、樋口利行相馬郡医師会長らが、命を懸けて妊婦、子どもらを守った行動力をたたえて弔辞を述べた。放射線から子どもを守ろうと高橋氏がつくった南相馬除染研究所の箱崎亮三理事は「先生の言葉はバイブル。世界に誇れる町になるよう頑張る」と決意を述べた。
参列した300人以上が焼香して故人をしのんだ。長男で喪主の晋一郎氏が「患者がいる限り診療を続ける」と話していた父の医療に懸ける姿勢を紹介し、謝辞を述べた。
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