東京電力福島第一原発内の地下貯水槽から汚染水漏れが相次いでいる問題で、東電は13日、1号貯水槽からも外部へ放射性物質を含む汚染水の漏えいがあったと発表した。同貯水槽外側では、微量の放射性物質が検出されていたが、東電は「外部への漏えいは判断できない」との見解を示していた。
同貯水槽では9日、三重構造の防水シートの外側で採取した水から、微量の放射性物質を検出した。その後も同じ場所で放射性物質濃度の上昇が確認されたため、東電は外部に漏えいと判断した。
付近に海につながる排水溝はなく、東電は「海への流出の可能性はない」としている。
1号貯水槽には、2号貯水槽から移送された約6200トンの汚染水が入っている。東電は14日、2号貯水槽に残る汚染水約1000トンのタンクへの移送を始める予定で、移送完了後、1号貯水槽の汚染水もタンクに移す。
県は13日、東電に対し、汚染水の安全な移送と、周辺環境の監視の徹底を申し入れた。
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