東日本大震災アーカイブ

高線量 作業の支障に

 福島第一原発では、高い放射線量が廃炉作業の行く手を阻む。

 東電は、汚染されたがれきを撤去することで空間線量を下げ、全面マスクが不要なエリアを順次拡大し、作業負担の軽減を進めている。だが、地上タンクからの高濃度の汚染水漏れにより空間線量が上昇しているエリアもある。

 タンク表面では、高い放射線量が計測された。ほとんどはベータ線で、透過力が弱いためアルミ箔(はく)でも遮蔽(しゃへい)できる。透過力が強いガンマ線はごくわずかで、50センチ離れると線量は大幅に低下した。東電は「慎重に管理すべき線量だが、距離を取ることで影響は格段に低くなり、作業員の被ばくは抑えることができる」としている。

カテゴリー:震災から2年6カ月