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放射線 放射性物質 Q&A セシウムは井戸水に入らないのか

 東京電力福島第一原発事故から3年近くが経過しようとしています。自宅で井戸水を使用していますが、これから時間の経過とともに放射性セシウムが井戸水に入るのではないかと心配です。大丈夫なのでしょうか。

【回答者】県放射線健康リスク管理アドバイザー長崎大教授 高村昇さん

■地中深くには浸透しない 時間経過しても心配なし

 県はホームページ上で各地の井戸水の放射性セシウム濃度の測定結果を公表しています。井戸水から放射性セシウムは検出されていません。これは、セシウムが「ろ過されやすい物質である」ということが関係しています。
 原発事故当初、放出された放射性セシウムは空中から地上に降ってきましたが、現在、国内で使用している井戸はほとんどふたをしていますので、このふたによってブロックされることでセシウムが井戸水の中に入ることはありませんでした。また、放射性セシウムは土に強く吸着して、表面にとどまる性質がありますので、時間が経過しても地中深くに移動して、井戸水にまで達することはほとんどありません。
 一昨年、長崎大では、チェルノブイリ原子力発電所から12~15キロほど離れた地点で土壌を採取し、放射性セシウム濃度を測定しました。その結果、5~10センチの部分に含まれる放射性セシウム濃度は、0~5センチの表層の部分に含まれる放射性セシウムの濃度の7分の1~10分の1程度であることが分かりました。つまり、事故から4半世紀以上経過したチェルノブイリでも、放射性セシウムの多くは表層に近い部分に保持され、地中深くにはほとんど移行していません。
 一方、激しい雨など気象条件によって表層の土砂が流れるような状況では、放射性セシウムが移動し、地表面の放射性セシウム濃度が変化することがあります。今後もきめの細かいモニタリングと情報の収集が必要です。

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