東日本大震災の津波被災者を対象にした南相馬市の防災集団移転促進事業で8日、住民が初めて移転先の新居に引っ越した。
同市鹿島区南海老の自営業久田忠栄さん(57)が第1号となった。震災前の自宅と同じ地区の造成地に家を建て、相馬市の借り上げ住宅から両親と共に移った。久田さんは「津波で古里の景色は一変してしまったが、変わらない里山を守るため、この地域で生きていきたい」と話した。
南相馬市内では、津波被害を受けた1174世帯が建築基準法に基づく移転促進区域内にあり、市はこのうちの395世帯を対象に防災集団移転促進事業を実施している。
旧警戒区域外で整備予定の22団地312区画のうち、8日現在で5団地32区画の造成を終えた。
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