東日本大震災アーカイブ

ハンカチ益金57万円をいわき市に寄付 鈴木姫花さん描く

清水市長(前列右から2人目)に寄付した鈴木さん一家(右4人)と他県の高校の生徒ら

 東日本大震災で命を落とした、いわき市の鈴木姫花さん=当時(10)、豊間小4年=の家族は市に対し、震災義援金として28万5千円、災害遺児激励金基金として28万5千円の計57万円を寄付した。デザイナーになる夢を持っていた姫花さんが描いた絵を印刷したハンカチを販売した益金で、販売に協力した県外の3つの高校の生徒らも同席した。
 姫花さんの父貴さん(38)が清水敏男市長に浄財を手渡し、「さまざまな方の思いがこもっている。(被災地との)距離に関係なく支援していただいていることが、非常にありがたい」と述べた。母美起子さん(37)、弟の皇成君(8つ)、丞ちゃん(3つ)も一緒に訪れた。ハンカチ販売による同市への寄付は平成24年、25年に続き3回目。
 販売に協力したのは、長崎県の島原中央高、愛知県の愛知黎明高、岩手県の水沢一高の生徒ら。各校はそれぞれ被災地のための募金活動なども行い、島原中央高は33万5597円、愛知黎明高は25万円、水沢一高は5万円の義援金を寄付した。
 3校にハンカチの販売などを呼び掛けた愛知黎明高の水谷純一教諭は今月2日、病気で亡くなった。清水市長は「天国で姫花ちゃんとお会いしているはずだ」と感謝を込めて語った。