東日本大震災アーカイブ

"赤い宝石"たわわ 福島でハウスサクランボ収穫始まる

真っ赤に色づいたサクランボを収穫する樅山さん

 福島市飯坂町平野の農業樅山(もみやま)清志さん(44)方でハウスサクランボの収穫が始まった。
 樅山さんは15年前からハウスサクランボの栽培に取り組み、約5アールのハウス内で佐藤錦を中心に高砂や香夏錦を30本ほど栽培している。枝には赤く輝く宝石のような実がたわわに下がり、父の健一さん(74)と一緒に一つ一つ丁寧にもいでいる。
 今年は2月に大雪に見舞われたものの、その後は天候に恵まれ、大きさや色づき、味は上々の出来という。東京電力福島第一原発事故の風評で減っていた贈答用の注文はほぼ震災前の水準に戻っている。樅山さんは「県内産果物の安全と安心を全国にPRしたい」と話していた。
 収穫作業は6月上旬まで続き、JA新ふくしまを通じて主に関東地方に出荷される。