■全盲の星純平さん 39(富岡出身福島在住)
福島市の全盲ランナー星純平さん(39)は7日、カンボジアで開かれる「第19回アンコールワット国際ハーフマラソン」に出場する。東京電力福島第一原発事故で全町避難となっている富岡町出身で「支えてくれた多くの人に感謝を伝えたい」と、古里に元気をもたらしたいと意気込む。
大会開催に協力しているNPO法人ハート・オブ・ゴールド福島クラブからの支援を受け、初の海外大会出場が決まった。
星さんはマラソンを始めて5年目。当初から多くの伴走者のサポートを受けて走り続けてきた。
現在は、ふくしま駅伝に出場経験がある福島市の山田泰広さん(36)や同市の渡辺邦男さん(60)、大会当日に伴走する須賀川市の加藤将士さん(30)の協力の下、トレーニングを重ねる。昨年からはカンボジアの大会を見据えて走る量とともに、スピードを上げる練習を取り入れるなど質を重視したトレーニングに励んでいる。
星さんは「多くの人の協力によって、念願の大会出場が決まった。ゴールする最後の瞬間まで力を振り絞って頑張りたい。タイムは80分を切りたい」と目標を語った。
星さんはNPO法人ハート・オブ・ゴールド福島クラブの今野金哉事務局長、加藤さんとともに4日、カンボジアに入った。調整を経て本番に挑む。競技は7日の現地時間午前6時ごろにスタートする。
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