東日本大震災アーカイブ

初日の出希望託す 楢葉の天神岬 防団が手作り甘酒

初日の出を拝もうと大勢の人が集まった楢葉町の天神岬スポーツ公園

 新年を迎えた1日、楢葉町の天神岬スポーツ公園に、初日の出を拝もうと県内外から大勢の人が詰め掛けた。太陽が雲の間から顔を出すと歓声が上がり、記念写真を撮るシャッターの音が響いた。
 同公園では楢葉町消防団による甘酒が振る舞われた。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故の発生後、四度目の新年を迎えたが、甘酒の振る舞いは初めて。町消防団北田分団の有志が午前5時ごろから準備を進めた。
 楢葉町からいわき市に避難している会社員蛭川文雄さん(52)は「古里の美しい初日の出を見られて良かった。健康に過ごせる一年になってほしい」と願いを込めていた。松本幸英町長は「帰町時期を判断する大事な一年を迎えた。町民の声にじっくりと耳を傾け、最善策を考えたい」と語った。

■起き上がり小法師300人にプレゼント
 福島民報社は来場者先着300人に起き上がり小法師(こぼし)をプレゼントした。