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双葉復興 若い力で 未来学園高に「社会起業部」

広野町内で復興の状況を見て回る大和田さん(中央)ら

 広野町に今春、開校した県立中高一貫校「ふたば未来学園高」で、高校生の目線から双葉郡の課題解決を目指す部活動が始まった。地域活性化に向けた特産品開発、風評払拭(ふっしょく)のための情報発信など復興につながる取り組みを進める。「社会起業部」の初代部員は24人。「地域のより良い未来を築くお手伝いをしたい」と張り切っている。

■「地域より良く」 特産開発、情報発信...

 社会起業部に入部した1年生は早速、地元の広野町内を歩いて巡った。復旧事業関連の車両が頻繁に行き交っていた。清流をたたえる浅見川。帰還した住民は約半数にとどまっている中、商店街を歩く人の姿は少なかった。
 「横断歩道を設ける必要がある」「川の水の放射性物質濃度を広く伝えてはどうか」「地元商店と協力して名物となる新商品を作りたい」-。部員からは、さまざまなアイデアが飛び出した。今後、実現可能な企画を検討していく。
 社会起業部では、部員自ら活動内容を考える。佐藤伸郎顧問(41)は「地域に貢献できる活動を通じて世界に目を向け、幅広い舞台で活躍できる人材に育ってほしい」と期待する。ボランティアなどで訪れた全国の大学生から双葉郡の課題解決に向けたヒントを学ぶ研修班、双葉郡の復興状況などを全国に発信する情報班、地域振興を目指し地元のイベントに参加する祭事班の3班に分かれて活動する。
 社会的な課題に向き合い、行動してきた全国の高校生が活動内容を発表する来年3月の「全国高校生マイプロジェクトアワード」への出場を目標としている。卒業までの3年間で優勝を目指す。部長の大和田瑠華(るか)さん(15)=広野中卒=は「しっかりとした活動計画を作り、行政や地域住民と連携していきたい」と目を輝かせている。
 広野町の遠藤智町長は「若者が地域づくりの主役として活動してほしい。町は高校生の思いをしっかりと受け止めていきたい。活動を通じ、世界に羽ばたく人材が育ってほしい」と話している。

【背景】
 ふたば未来学園高は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故からの教育復興を目指し今月8日、広野町に開校した。一期生152人が入学。主に大学進学を目標にする「アカデミック」、国内外で活躍するスポーツ選手を育てる「トップアスリート」、工業や農業、商業、福祉など各分野の職業人を養成する「スペシャリスト」の三系列で学んでいる。社会起業部は、地域に貢献する人材育成のために設けられた。

カテゴリー:福島をつくる-未来への挑戦

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