東日本大震災

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楢葉再生に役立ちたい 卒業研究「水質浄化」テーマに 米で廃炉インターン契機

米国・キュリオン社でのインターンシップの成果を報告する渡辺さん

■福島高専4年 渡辺隆也さん(19)

 東京電力福島第一原発の廃炉に携わり、地域復興に役立ちたい-。楢葉町の福島高専物質工学科4年、渡辺隆也さん(19)は来年の卒業研究のテーマを汚染水処理へと通じる水質浄化とすることに決めた。廃炉関係インターンシップとして9月下旬、米国の企業・キュリオン社を訪れ、廃炉研究の最前線に触れたことが大きな契機となった。「安心して暮らせる古里を取り戻したい」。夢を膨らませ、研究への決意を新たにしている。

 廃炉関係インターンシップは、廃炉作業を担う人材の育成を目的に同校が今年初めて企画した。全国の高専や民間企業と取り組む「廃炉創造学修プログラム」の関連事業。
 福島第一原発の汚染水処理に技術協力しているキュリオン社には渡辺さんを含む4人の学生が訪問した。取り除くことが難しいとされる放射性物質トリチウムの除去システムや放射性廃棄物のガラス固化処理の現場などを視察した。
 15日に同校で開かれた報告会で、渡辺さんはシステムの仕組みなどを紹介した。トリチウム除去システムは福島第一原発への導入を目標にしている最新技術とあって、「とても刺激になった」と振り返った。5年生時に取り組む卒業研究のテーマを悩んでいたが、汚染水処理につながる水質浄化をテーマとする気持ちが強まった。
 楢葉中2年の時に原発事故が起き、会津美里町への避難を経て、いわき市に移った。中学時代から好きだった化学を学びたいと福島高専に進んだ。連日のように報道される原発のトラブルに心を痛めた。
 楢葉町の自宅は町内を流れる木戸川の近くにある。自宅の片付けなどで帰郷するたびに、子どものころ、毎日、アユ捕りをしたことを思い出す。「将来は古里に帰りたい。そのためにも、復興に役立てる仕事に就きたい」と夢を語っている。

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