葛尾村議会は5日、村が目標に掲げている今春の帰村開始を時期尚早とし、避難指示解除は慎重に判断すべきとする要望書を村に提出した。
理由として準備宿泊登録者数が少ない点や医療・福祉、買い物など生活環境の整備状況が不十分な点などを挙げた。当面は準備宿泊の延長で対応し、住宅や店舗の解体、建て替え、リフォームの進捗(しんちょく)状況を勘案した上での判断を求めた。
杉本宜信議長と吉田義則副議長は三春町の村役場三春出張所で松本允秀村長に要望書を手渡した。冒頭以外、非公開で行われた。杉本議長は終了後、「住民と議会の声を集約した。村内の住環境はまだ整っているとはいえない」と話した。松本村長は「大変厳しい要望だが、最大限努力していきたい」と述べた。
(カテゴリー:福島第一原発事故)