東日本大震災アーカイブ

常磐道 いわき中央―広野 32年度までに4車線化 常磐線 31年度中に全線再開

 安倍晋三首相は10日、記者会見し、暫定二車線で開通している常磐自動車道いわき中央インターチェンジ(IC、いわき市)-広野IC(広野町)間(26・6キロ)など2区間を平成32年度末までに四車線化する方針を明らかにした。JR常磐線については31年度中に全線を再開させると明言した。

 安倍首相は会見で、常磐道いわき中央-広野IC間と山元(宮城県山元町)-岩沼IC(宮城県岩沼市)間(13・7キロ)について「復興・創生期間内に四車線化を実現する。直ちに事業に着手する」と述べた。事業費は県内区間分が900億円、宮城県区間分が400億円となる。
 いわき中央-広野IC間は昨年3月の全線開通後、1日当たりの交通量が以前の約1・5倍に増えた。6号国道などで慢性的に発生している渋滞の解消にもつなげ、復興が円滑に進むよう後押しする。
 県内の常磐道はいわき中央-広野IC間以外にも交通量が増加し、渋滞が起きている箇所があり、追い越し車線の整備なども検討する。

 ■橋りょう工事18日に開始
 JR常磐線は唯一、運転再開時期が決まっていなかった富岡(富岡町)-浪江駅(浪江町)間(20・8キロ)で32年3月までに運行を始める。安倍首相は会見で「福島の皆さんの強い期待に応え、東京五輪・パラリンピックが開かれる前の31年度中に全線開通を目指すことを決定した」と述べた。
 JR東日本は18日、東日本大震災で崩落した第一前田川橋りょう(双葉町)の復旧工事を始める。

カテゴリー:福島第一原発事故