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富岡初の特例宿泊始まる 遠藤祝穂さんわが家で誕生日

富岡町の自宅で布団を敷く遠藤さん夫婦

 政府の原子力災害現地対策本部は17日、東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く富岡町の避難指示解除準備、居住制限の両区域で初めてとなる特例宿泊を開始した。彼岸時期に合わせて23日まで実施する。町によると、30世帯53人の申請があり、初日は7世帯13人が宿泊した。
 「町民帰還のきっかけになれば」。喜多方市に避難している遠藤祝穂(のりほ)さん(72)は、妻悦子さん(68)と居住制限区域にある自宅に宿泊した。普段は避難先にある両親の位牌(いはい)と遺影を抱えて帰宅した。
 計3泊する予定で初日は部屋の片付けなどに臨んだ。居間で食事をしていると、原発事故前の記憶がよみがえった。「ずっと待ち望んできた。自分の家でゆっくり過ごせるのはやっぱりうれしい」と2人は表情を緩めた。
 「滞在中は家の修繕や農機具の整備などに汗を流したい」と祝穂さん。農業再生を願って畑にコスモスなどの種をまくつもりだ。17日は祝穂さんの誕生日。「最高の誕生プレゼントになったね」と笑顔で互いを見やった。
 町内では4月6日からの花見シーズンと、同29日からの大型連休期間中にも特例宿泊が実施される。宮本皓一町長は「実際に泊まることで課題を洗い出して帰還に向けた環境整備に役立てたい」と語った。

カテゴリー:福島第一原発事故

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