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いわき、福島、西郷、県 2月から側溝土砂除去

 東京電力福島第一原発事故で除染基準を下回る土砂が道路側溝に堆積している問題で、いわき、福島、西郷の3市村と県は2月にも堆積物除去に先行着手する。復興庁が27日、平成28年度実施分の除去費に充てる福島再生加速化交付金計約5900万円を配分すると発表した。他に県内の20市町村が堆積物を除去する意向を示しており、国は29年度も継続して交付する。搬出先の仮置き場や最終処分場の確保が課題となる。

 ■国費今年度分 計5900万円

 第1弾となる配分額は、いわき市4980万円、福島市500万円、西郷村320万円、県70万円。事業費の半分を交付金で賄う。残りは震災復興特別交付金を充てるため実質、全額国費となり、自治体の負担は生じない。
 配分額が最多のいわき市は、モデル事業として小名浜地区の一部の市道で撤去に入る。業者を選定次第、2月中旬にも作業を始め、堆積物は地区内の市有地に保管する。清水敏男市長は年度内の交付決定を評価した上で「残る11地区でも速やかに実施できるよう全力で取り組む」とコメントした。
 福島市の小林香市長は27日、荒井・佐原地区の4つの小中学校の市道通学路約3・5キロで2月中旬~3月下旬に土砂の撤去を行うと発表した。堆積物は除染土壌用に確保してある地区内の仮置き場に運ぶ。残る8地区は29年度の着手、完了を目指す。西郷村は28年度内に全域の村道の堆積物状況を調べ、29年度に作業する。
 県は市町村の実施地域と平行して取り組む計画で、いわき市小名浜の対象地域内の県道1路線で撤去を実施する。福島市と西郷村の県道についても搬出先の調整がつき次第、作業する。
 除染基準(空間放射線量毎時0・23マイクロシーベルト)を下回る道路の側溝堆積物は除染の対象外だった。除染基準を上回った道路の側溝堆積物は道路除染で除去している。
 放射性物質濃度が1キロ当たり8000ベクレル以下の堆積物は、市町村が一般の産業廃棄物処分場を確保して処理する。8000ベクレル超の堆積物は指定廃棄物の最終処分場フクシマエコテッククリーンセンター(富岡町)か、中間貯蔵施設に運ぶ。

 ■最終処分場確保難しさ懸念も

 交付金制度を活用するには、自治体が堆積物の搬出先となる仮置き場か最終処分場を確保し、実施計画に示すことが条件となる。ただ、撤去を今後検討している市町村からは仮置き場や最終処分場を確保する難しさを懸念する声もある。
 中通りのある自治体は道路除染と並行して要綱の精査や堆積物量の試算などを進めているが、要綱公表から間がなく仮置き場をどこにどの程度設けるかは未定という。担当者は「住民や廃棄物業者の理解をいかに得るかが課題だ。デリケートな問題を含むだけに慎重に事業を進めなければならない」としている。

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