東日本大震災

「「3.11」から6年それぞれの軌跡」アーカイブ

  • Check

卒業 避難先の友と 福島市・佐原小6年 佐々木友斗君 12 ~南相馬市小高区~、太田吏奈さん 12 ~南相馬市原町区~

4月からそれぞれの夢や希望に向けて新たな一歩を踏み出す友斗君(左)と吏奈さん

 福島市佐原の佐原小6年、佐々木友斗君=当時(6つ)=と太田吏奈さん=同=は、東日本大震災と東京電力福島第一原発事故に伴い平成23年3月、それぞれ南相馬市の小高区、原町区から家族とともに福島市のあづま総合体育館に避難した。4月から始まる小学校生活を楽しみにしていた。しかし、古里に戻ることはかなわず、2人は体育館近くの佐原小に入学した。

 友斗君(12)と吏奈さん(12)は、23日に4人の同級生とともに卒業式に臨み、6年間通った学びやに別れを告げる。
 6年前の春-。古里を離れた2人を学校や地域は温かく、そして自然に迎えた。教職員や同級生、ボランティアや地域住民らの支えもあって、「充実した小学校生活を送れた」と2人は朗らかな笑顔を浮かべた。

■『夢を紡いだ6年間』
 友斗君はひたすらサッカーボールを追った6年間だった。中学校でもサッカー部の門をたたこうと思っている。「1年生のうちからレギュラーを目指したい」と言葉に力を込めた。
 「保健の先生になりたい」。吏奈さんは将来の夢を描いている。小学校で体調を崩した時にお世話になった保健の先生の献身的な姿に胸を打たれた。「私も人のために役に立つ仕事に就きたい」と瞳を輝かせた。

■『6年間は宝物』
 当初、浜通りから避難して佐原小に入学した同級生は2人を含めて12人いた。借り上げ住宅や仮設住宅などへの引っ越しで転校し、残ったのは友斗君と吏奈さんだけになった。
 2人は現在、佐原小の学区外に住んでいる。もっと近い小学校にも通えたが、仲良くなった友達や慣れ親しんだ佐原地区から離れたくないとの思いで残った。それだけに母校での思い出を大切にしている。
 学校のメイン行事の一つ、「佐原っ子フェスティバル」で友斗君、吏奈さんは上演する演劇づくりの中心メンバーとして活躍した。「全校生徒が少ないので一人三役を演じて大変だった」と吏奈さん。友斗君は「みんなと力を合わせた達成感は忘れられない」と感動の舞台を思い起こした。
 4月からは別々の中学校に通う。苦楽を共にした友人と離れるのはつらいが、2人は心に決めている。
 「仲間や地域への感謝を忘れずに前に向かって進む」

カテゴリー:「3.11」から6年それぞれの軌跡

「「3.11」から6年それぞれの軌跡」の最新記事

>> 一覧

東日本大震災の最新記事

>> 一覧