東京電力福島第一原発事故に伴い河川で魚を捕る行為が禁じられている浪江町の室原川と高瀬川で29日、放射性物質モニタリング調査のためのアユ釣りが始まった。7月1日まで。
組合員と町民合わせて約30人が参加した。
強い日差しが降り注ぐ中、参加者は冷静に場所を見極め、おとりのアユを使った「友釣り」などの方法で、約20センチの天然のアユを釣り上げていた。今回釣り上げられたアユは県内水面試験場で調査する。
浪江町の室原川・高瀬川漁業協同組合の主催。2012(平成24)年から毎年、組合員だけでのモニタリング調査を続けてきた。今年はアユの捕獲数を増やすため、町民にも協力を呼び掛けて実施している。
山田信一代表理事組合長は「地元の漁再開に向け、組合と地域住民が協力して調査を続けていく」と意気込んでいた。
同様のアユ釣りは8月10日から12日までの3日間にも行われる。
(カテゴリー:福島第一原発事故)