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球磨川氾濫、村の人口半減

2025.07.03 17:00

 九州5県で災害関連死を含め79人が犠牲になった2020年7月の豪雨から、4日で5年となった。球磨川が氾濫し、大きな被害が出た熊本県球磨村では人口が半減。防災強化のため支流で川辺川ダムを建設する計画には、一部住民の根強い反発が残る。大部分が不通となったJR肥薩線は一部で鉄道復旧のめどが立っておらず、復興は道半ばだ。

 熊本県によると、球磨村の人口は豪雨前の3204人から、今年6月時点の推計で1622人に半減した。隣接する人吉市は3万1771人から2万8697人となり約1割減。いずれも豪雨が過疎化に追い打ちをかけた形だ。

 県はかつて白紙撤回した川辺川ダム建設計画を、豪雨を受け一転して容認した。国は27年度の本体着工、35年度中の完成を目指す。球磨川漁協によると、国は約8億1千万円の漁業補償を提示しているが、地元アユ漁師からは水質低下に懸念の声が相次ぐ。水没予定地がある五木村の住民の一部も計画の見直しを訴えている。