成年の冠を授かった秋篠宮家の悠仁さまは表情を引き締め、まっすぐに前を見据えられた。皇居・宮殿で6日に執り行われた成年式のハイライト「加冠の儀」。平安絵巻さながらの古式ゆかしい儀式は、厳粛さの中にも温かな祝意に包まれた。
午前10時過ぎ、浅黄色の装束をまとった悠仁さまは、宮殿「春秋の間」に設けられた「加冠の座」に腰を下ろした。静寂の広間で、両親の秋篠宮ご夫妻や姉の佳子さまらが見守った。
冠のあごひもを結ぶ役は、秋篠宮家の元側近トップ加地隆治御用掛。輪郭に指でひもを沿わせて冠を固定し、余った部分に和ばさみを入れた。
悠仁さまは天皇、皇后両陛下の前へ進み「冠を賜り、誠にありがとうございました」と落ち着いた口調で語り、深々と一礼した。続いて秋篠宮ご夫妻と向き合い「成年皇族としての自覚を持ち、その務めを果たしてまいりたい」。
約6mの長さがある悠仁さまの装束の裾を持つ役は、長年そばに仕える小山永樹皇嗣職宮務官長が務めた。
午後の「朝見の儀」はえんび服姿になり、悠仁さまは両陛下に成年式のお礼を伝えた。