【ニューヨーク共同】石破茂首相は23日、米ニューヨークで国連総会の一般討論演説に臨む。先の大戦後、日本はアジア諸国の「寛容の精神」に支えられ、世界平和に尽力してきたと強調。連帯と寛容の重要性を訴える。イスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの地上侵攻を非難。日本政府が見送ったパレスチナの国家承認を巡り、イスラエルが「2国家解決」への道を閉ざすなら、新たな対応を取るとけん制する。
国連安全保障理事会の常任理事国ロシアによるウクライナ侵攻に触れて安保理の機能不全を指摘し、改革の必要性を主張。中国やロシアを念頭に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序が挑戦を受けているとして、健全で強靱な民主主義を育て、守る必要があると呼びかける。
核兵器のない世界を実現するため、世界の指導者や若者に広島や長崎を訪れ、被爆の実相を知ってほしいと要請。核抑止は重要だとも言及する。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮を「核なき世界に真っ向から挑戦している」と批判。日朝平壌宣言に基づき、国交正常化を目指す立場も示す。