信用金庫の力を集め、地域創生を目指す「2020“よい仕事おこし”フェア」は最終日の六日、東京都大田区の羽田イノベーションシティで多彩なステージイベントを行った。塙町出身のミュージシャン、つのだ☆ひろさんが編曲し、伴奏付きで生まれ変わった福島市出身の作曲家古関裕而さん作曲の常磐炭礦(現常磐興産、本社・いわき市)の礦歌(社歌)などを披露した。
ステージイベント「古関メロディーで日本を繋ごうプロジェクト」として企画した。つのださんは礦歌「我等の力」や都市対抗野球で活躍した同社野球部の応援歌「若きいのち」を熱唱。来場者はつのださんの力強い歌声と戦後日本の産業を支えた同社の社歌に聴き入った。
常磐興産のOB、OGがいわき市から駆け付けた。野木和夫さん(77)、山野辺京子さん(82)、中山キソ子さん(81)の三人で、ステージでつのださんや「フラガール」と一緒に歌った。野木さんは「とても気持ち良かった。若い世代にも歌ってほしい」と願った。
つのださんは、十二月五日にいわき市のスパリゾートハワイアンズを訪れ、礦歌や応援歌などを披露する予定。「少しでも元気を与えたい」と語った。
フェアは全国の信金でつくる実行委の主催で九回目。実行委と地域経済活性化に向けた包括連携協定を結んでいる福島民報社が運営に全面協力した。
■古関さん作曲の校歌、社歌 フェア実行委、福島市にDVD寄贈
フェア実行委員会は東日本大震災からの復興支援を兼ね、古関裕而さん作曲の校歌や社歌を集めている。
古関さんの母校・福島商高など全国各地の校歌や社歌合わせて二十三曲の映像をDVDに収め、放映した。席上、このDVDを福島市に寄贈した。
城南信金の川本恭治理事長が木幡浩市長に目録のパネルを手渡した。木幡市長が謝辞を述べた。市は古関裕而記念館で放映する。
木幡市長は、市と福島商工会議所、福島商高同窓会、福島民報社が発起人となって設立した「古関裕而氏の野球殿堂入りを実現する会」の活動に触れた。「古関さんは野球音楽に深く関わっている。殿堂入りを目指し活動したい」と意気込みを語った。
■古関メロディーベスト30を説明 福島民報社
福島民報社が全国から投票を募り、古関裕而さんの名曲を収録したCD「あなたが選んだ古関メロディーベスト30」を披露した。
福島民報社の馬場憲明常務が企画の趣旨や応募状況などを説明し「古関さんの歌で多くの人が元気になってほしい」とあいさつした。
ベスト30に選ばれた曲のうち、つのだ☆ひろさんは「イヨマンテの夜」、古関裕而さんの長男正裕さん(東京)を中心とした音楽ユニット「喜多三(きたさん)」は「とんがり帽子」などを披露した。
福島民報社は会場でこのCDや古関さんに関する本を販売した。