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新承認ノババックス製ワクチン 福島県が福島市に接種会場 6月開始へ調整

2022.04.22 09:35

 厚生労働省が承認した米ノババックス製の新型コロナウイルスワクチンについて、福島県は福島市の医療機関内に接種会場を設け、6月にも接種を始める方向で調整に入った。アレルギーなどを理由に米ファイザー製や米モデルナ製を打てない人が接種を受けられるようになる。従来型のオミクロン株よりも感染力が強いとされる派生型「BA・2」への置き換わりが急速に進む中、県は新ワクチンを速やかに活用し感染抑制につなげる。

 県が21日の県新型コロナ医療調整本部会議後、明らかにした。県内への初回の割り当ては220回(22箱)分で、5月4週目に配送される見通し。県は英アストラゼネカ製の接種が行われた実績がある福島市の医療機関と調整を進め、18歳以上のアレルギーのある人らを対象に接種を始める方針。

 ノババックス製はウイルスのタンパク質の一部を使う「組み換えタンパクワクチン」に分類され、メッセンジャーRNA(mRNA)を含むファイザー製やモデルナ製とは仕組みが異なる。接種によってmRNAを取り込むとアレルギー反応が起きる体質の人が一定数おり、課題となっていた。

 政府はノババックス製について1億5000万回分の供給を受ける契約を結んでおり、県内にも順次配分されるとみられる。厚労省は1、2回目でファイザー製やモデルナ製を打った人が3回目に「交互接種」として使うことを認めるかどうかなどをワクチン分科会で議論する。県は国の動向を踏まえ、今後配分されるワクチンの使い道や接種体制などを判断する。

 ノババックス製ワクチンは厚労省が19日に承認した。国が承認した4種類目のワクチンとなる。ノババックスから技術提供を受けた武田薬品工業が国内で製造するため、安定供給が見込めるとされる。