【パリで本社報道部副部長・鈴木宏謙】快進撃はまだ、終わらない。31日のパリ五輪バドミントン女子シングルス1次リーグ第2戦で、ペルー選手に2―0のストレート勝ちし、決勝トーナメント進出を決めた会津若松市出身の大堀彩(27)=トナミ運輸、富岡高出身=。世界ランキング10位の実力と今季の好調ぶりを初戦に続いて持続した。ランク下位の相手を一蹴したが、「反省すべき点もあった」と慢心はない。満員の歓声や五輪の雰囲気をエネルギーに変えて次のステージに進む。
ベスト16入りが懸かった重要な一戦も、隙を見せずに淡々と締めた。第1ゲームは長身からの鋭いスマッシュや、鍛え抜いたフットワークを駆使。相手を揺さぶり続けて次第に点差を広げ、21―12で先取した。
第2ゲームは硬軟の球で相手を走らせる厳しい攻めで開始から連続得点。持ち前の強打を次々と打ち込んだ。隣のコートに開催国フランス勢が登場し、場内が騒然とする中でも試合に集中し、21―8と圧倒した。
トルコ選手にストレート勝ちし、初白星を挙げた28日の初戦から中2日。2連勝で「最低限の目標」という決勝トーナメント進出を果たした。「多少はほっとした」と一息をついたものの、「攻め急ぐ場面が出たところは改善しないといけない」と気を引き締める。
決勝トーナメントには1次リーグ各組を勝ち抜いた16人が進む。1日の1回戦からは、敗れれば大会を去るサバイバルが始まる。「勝負の世界、勝ち負けに絶対はない。自分のベストを尽くして良い結果を出したい」と力強かった。