自転車トラックの会場はパリ近郊にある。取材を終えた５日夕暮れ。報道機関向け送迎バスの発着場まで戻る途中に「寿司」、「刺身」と書かれた赤ちょうちんが目に入った。日本食恋しさに、うだるような暑さも相まって、吸い寄せられるようにドアを開けた。
記者の間では、現地の日本料理店ではメニュー表の品名や写真と「似て非なるもの」が出てくることも少なくないと言われていた。どきどきしながら「すしセット」を頼み、届いたのが写真の一品だ。
果たしてお味は…マグロの赤身もサーモンも穴子？もしっかりと握りずしだった。シャリの酸味にも感動した。値段は１７ユーロ（約２７００円）。安くはないものの、終盤戦への活力源と割り切って、ありがたく完食した。（鈴木宏謙）