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日大東北、延長制す 1年 長谷川 10回12K完封 2025秋季高校野球福島県大会(9月27日)

2025.09.28 11:55
【日大東北―いわき光洋】延長10回を完封した日大東北の長谷川

▽準決勝 日大東北4-0いわき光洋

 【評】日大が光洋との投手戦を制した。0―0の延長十回、鈴木の犠打で1死二、三塁とし、渡辺のスクイズが敵失を誘い先制。敵失や四球、長谷川の犠飛で一挙4得点。先発長谷川は12奪三振で完封した。光洋は九回まで無失点で封じたが、打線が振るわなかった。


 延長戦を制した日大東北が、秋の県大会10年ぶりの優勝へ王手をかけた。1年の長谷川遼は4安打12奪三振の力投で自身初の完封を飾り、達成感に浸った。

 最速132キロの直球とスライダーを中心に、フォークも織り交ぜた。この秋からバッテリーを組む捕手今野彰人の配球を信頼し、構えたミットに投げ込んだ。四、六、十回以外は三塁を踏ませず、スコアボードに0を並べた。
 夏の福島大会は控えだった。マウンドに立ちたかったが、体力不足から登板の機会をつかめなかった。悔しさを胸に、グラウンドの右翼と左翼間を走る「ポール間走」などランニングで持久力を鍛えた。決勝進出を懸けたいわき光洋戦で144球を投げ、勝利に貢献した。
 ただし、試合終盤には疲労でフォームが崩れて球が浮いてしまった。「つらくても我慢して、制球力を落とさず投げ切る力を付けたい」と向上心を見せた。


■光洋初の決勝届かず 直球に苦戦 東北切符へ「思い切り」 前を向く八島
 いわき光洋は秋の県大会初の決勝進出に届かなかった。延長十回タイブレークまでもつれる投手戦だった。紺野勇樹監督は「東北大会出場を決めるつもりで臨んだ。打線が振るわなかった」と肩を落とした。
 打線は追い込まれてもファウルで粘った。相手の球数を増やし、隙を突く作戦を立てたからだ。狙い通りに144球を投じさせたが、最後まで球威が衰えない直球を前に12三振を喫した。
 小技と機動力を生かして勝ち上がってきたが、この日は精彩を欠いた。四回に無死二、三塁の好機をつくりながら、3番八島真生らの走塁死で無得点に終わった。八島は「東北大会出場を意識し過ぎた」と振り返り、緊張で本来の動きが鈍ったと打ち明けた。別の選手がバントの失敗で走者を得点圏に送れない場面もあった。
 28日の3位決定戦に向け、八島は「考え過ぎずに思いっ切りプレーする」と前を向いた。