東日本大震災アーカイブ

県内避難者猪苗代へ 740人、順次集約図る 双葉町民

猪苗代町のホテルリステル猪苗代に2次避難する双葉町民=4日午後4時25分ごろ

 福島第一原発事故の影響などで避難している双葉町の町民のうち、県内の避難所で生活する住民の二次避難が4日始まった。同町は役場機能ごと埼玉県加須市に集団避難しているが、町によると現在740人ほどの町民が県内約70カ所の避難所で生活を続けており、県内在住者をできるだけ集約する狙いもある。
 初日は田村市や福島市、郡山市などの避難所にいた約220人が二次避難先となる猪苗代町のホテルリステル猪苗代に移動した。住民は、中通りの避難所を巡回したホテルのバスやマイカーで到着すると、双葉町職員が出張して館内に設けた受付所で各種手続きなどを済ませた。
 二本松市の旧針道小避難所から移ってきた会社員岡戸正良さん(62)は「高齢の両親と一緒に避難するので、設備が整った施設で過ごせるのは助かる」と話した。一方で長期化する避難生活に「このままでは仕事もなくなり一から出直しの生活を余儀なくされる。将来の見通しが立たない」と不安も口にした。

カテゴリー:福島第一原発事故