県が建設を進めている応急仮設住宅のうち桑折町の72戸が完成し21日、県内トップを切って被災者が入居した。
仮設住宅は長屋で1DK、2DK、3Kの三種類あり、風呂やトイレ、駐車場もある。共用の集会所も設けてある。
同町は市街地活性化のために取得していた福島蚕糸工場跡地を提供。仮設住宅は町中心部にある六ヘクタールの土地に300戸が建設される。
この日は、震災で住宅が全壊した町民14世帯37人が入居した。高橋宣博町長らがあいさつし、入居者に部屋の鍵やコメ、トイレットペーパーなどの支援物資を手渡した。
震災後は集会所で一週間過ごした後、庭先のプレハブで生活していた同町南半田の佐藤昇さん(69)、ミサ子さん(69)夫婦は「本当にありがたい。足を伸ばして眠れそう」と話していた。
残る住宅は5月上旬までに順次完成し、浪江町の被災者が入居する予定。
■相馬は27日から入居
相馬市は市内の角田東グラウンドに建設中の仮設住宅206戸のうち、58戸について27日から入居を開始する。
同日午前8時半から、市内のコミュニティーセンターで入居決定の通知を受けた被災者を対象に受け付けを開始する。入居者は今後、優先者や地域コミュニティーを考慮した上で抽選し決定する。
同市では千戸の仮設住宅を建設予定で、21日までに630件の入居申し込みが寄せられている。
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