東日本大震災

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原発事故、でも有機米は守る 南相馬市原町で田植えの準備

準備が整った水田を見回る安川さん

 福島県南相馬市原町区大木戸の有機栽培米農家安川昭雄さん(84)は有機米づくりを目指し、放射能を除去する効果があるといわれる肥料を使った田植えの準備を進めている。
 安川さんは満蒙開拓青少年義勇隊として満州に渡って農業を学び、戦後、原町飛行場跡地の大木戸開墾に携わった。黒毛繁殖和牛の牛ふんと米ぬか、粉砕したくず豆、くず米を混ぜて発酵させた特製堆肥を考案。11年前から有機米栽培に取り組み、市有機農業推進協議会の幹事を務めている。水田は昨年、有機栽培技術実証ほ場に指定された。
 南相馬市では、地域水田農業推進協議会が今年産米を作付けしないことを申し合わせている。しかし、有機農業は3年続けなければ「有機」と呼べなくなる。
 水田の水は横川ダムからパイプラインで引く。40アールに直接まいたコシヒカリの種は芽を出した。別の水田ではコシヒカリ30アールと高級品種の満月もち5アールを作付けする予定だ。
 被爆地の広島市で放射能を減少させたとされるインドネシア・マドラ島の肥料も使う計画で、成分はサンゴ礁の石灰やリン酸など。水戸市のマドラウイング社が20キロ10袋を提供した。
 安川さんは「耕作を続けなければ田んぼが駄目になる。有機農業を守りたい。出荷はしないが、肥料の効果も試したい」と思いを語っている。

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