福島県のJA東西しらかわは9日、風評被害で中断していたブランド米「みりょく満点米」の香港への輸出を再開した。同JAによると、福島第一原発の事故後、輸出が再開されたコメは全国初とみられるという。風評被害解消と生産者の意欲回復へ期待が高まっている。
同日、香港へ向けて出荷したコメは5トン。白河市表郷の同JA精米センターで、係員が丁寧にトラックに積み込んだ。記念セレモニーでは鈴木昭雄組合長が「風評被害は許せないが、香港では日本を応援しようという空気が高まっている。放射能汚染を最低限にし、売り込みたい」とあいさつした。
みりょく満点米は、ミネラルなどを豊富に含んだ土壌改良剤を使って栽培したコシヒカリ。食味がよく、平成21年12月から香港、22年7月からオーストラリアへ輸出してきた。これまでに総計18トンを輸出している。
原発事故の後、相手国からの通告で輸出が止まっていたが、先頃、輸入再開の連絡があった。
(カテゴリー:福島第一原発事故)