東日本大震災の影響で校舎が使用できない状態になっている、福島県いわき市の湯本高は11日、市内のいわき明星大のキャンパスを借りて授業を開始した。
震災の影響で転入した22人を含む約930人が感謝の気持ちを胸に"初登校"した。
体育館で行った全校集会で雪下芳昭校長は「将来を見据え、災害をはねのけて力強く学校生活を送ってほしい」と呼び掛けた。対面式や部活動紹介に続き、キャンパス内の各教室に移動し、ホームルームを行った。
湯本高の仮校舎は8月下旬までに完成予定で、それまでは同大で勉強する。大人数の生徒を受け入れるため、大学側はカリキュラムを組み直すなどして空き教室を確保したという。部活動の練習場所を提供することも決まっており、高校生と大学生が一緒に活動する計画もある。
湯本高一年の村越佳奈さん(15)は「授業ができるだけで恵まれていると思うし、大学生と同じ環境で学べるのは貴重な体験」と前向きに語った。
()