東日本大震災アーカイブ

ローマ法王特使いわき視察 被災地の悲しみ届けたい

久之浜町を視察するサラ枢機卿(右)とカステッロ大司教(左)

 ローマ法王ベネディクト16世特使のロベール・サラ枢機卿ら一行は14日、東日本大震災の被災地視察のため、いわき市を訪れた。高位聖職者の法王特使が被災地を視察するのは異例で、いわき市に来るのは初めてだという。
 訪れたのはサラ枢機卿とバチカン日本大使のアルベルト・ボッターリ・デ・カステッロ大司教、いわき地区をサポートする埼玉教区の谷大二司教らで、地元のカトリックいわき教会のチェスワフ・フォリシュ神父らが同行した。
 一行は小名浜白百合幼稚園で園児の歓迎を受けた後、小名浜港から北上し永崎海岸や久之浜町など壊滅的な被害が出た沿岸部を視察した。サラ枢機卿は多くの家屋が倒壊し、がれき撤去が進む久之浜町を歩き「(震災での)法王の悲しみを伝えるために(日本に)来た。子どもたちや皆さんの悲しみの声を法王に届けたい」などと語った。
 一行は13日に来日、いわき市の他、仙台市の被災地などを視察し17日に日本を離れる。