東日本大震災アーカイブ

ステッカーに願い込め 「富岡に戻ることを忘れるな」

富岡町が配布しているサクラのステッカー

 郡山市のビッグパレットふくしまに仮役場を置く富岡町に町のシンボルの夜の森公園のサクラをイメージしたステッカーが届いた。首都圏で活動する町出身のデザイナー関根茂樹さんが5千枚を贈った。町職員や町民らは所持品に貼るなどして、古里に帰る日までの励みにしている。
 ステッカーにはサクラの花びらが大きく描かれている。古里に帰る日を願い、「DON,T FORGET RETURN TO TOMIOKA(富岡に戻ることを忘れるな)」と記されている。
 関根さんは元町建設課長の関根亮一さんの長男。4月中旬ごろ、ステッカーと同じデザインのTシャツを子どもたち向けに贈っている。町は町民の一体感や励みになるとして、ステッカーの制作を依頼したところ、寄贈してくれることになった。
 避難生活は2カ月が過ぎた。町は「町民に再び町に帰るという希望や勇気を与えてくれる」と感謝している。仮役場などで無料配布している。

カテゴリー:福島第一原発事故