福島県は、乗用車に放射線測定器(サーベイメーター)を積んで走行し、道路の空間線量を測定する環境モニタリング調査を29日、いわき市川前地区でスタートさせた。短時間で広範囲の線量を測定することができる。測定結果は今週中にも県のホームページで公開する。今後も県内で順次、調査を実施する。
同市川前町下桶売の志田名、荻両地区の一部で比較的高い線量が計測されていることから川前地区が対象に選ばれた。29日は県災害対策本部原子力班と市の職員が3台の車に分かれ、市川前支所を出発した。約3時間かけて地区の空間線量を測定した。
調査に先立ち、県は福島市の県自治会館で乗用車に載せたサーベイシステムを公開した。
京都大が開発したシステムで、空間線量率測定装置とパソコン、衛星利用測位システム(GPS)を使い走行しながら放射線量を測ることができる。線量をパソコンの地図上に示し、情報を本部などに送ることができる。
【写真】システムを確認する職員
(カテゴリー:福島第一原発事故)