福島県川俣町東福沢の仮設住宅で生活する計画的避難区域の山木屋地区住民を対象とした農村広場仮設住宅山木屋自治会の設立総会が5日、同仮設住宅内の集会所で開かれた。町によると、県内で仮設住宅内に自治会が設置されるのは初めてという。
年間行事として芋煮会や新年会などを企画する他、8月には同地区の全住民で構成する山木屋地区自治会(大内秀一会長)と連携した盆踊り大会も開く予定。避難先で地域の絆を守り、さらに強める取り組みが期待される。
設立総会には仮設住宅の住民約100人が出席。設立準備会代表の広野太さんと大内会長、古川道郎町長があいさつした。協議では規約や予算、仮設住宅内にプランターの花を設置する「花いっぱい運動」や草刈り作業などの実施も決めた。自治会の名称は今後、変更の可能性がある。
役員体制が決まり、会長に選ばれた設立準備会代表の広野さんは「全員で山木屋に帰るという強い決意を持ち、互いに助け合いながら生活していこう」とあいさつした。
町内で初めて建設された農村広場の仮設住宅(160戸)は6月26日に入居を開始、現在300人を超える山木屋地区住民が暮らしている。山木屋地区は364世帯、1,252人。他の住民の大部分は町内や近隣の市町などに避難して生活している。
(カテゴリー:福島第一原発事故)