東日本大震災アーカイブ

県内6地点でプルトニウム原発敷地外で初

 文部科学省は30日、東京電力福島第一原発事故で放出されたとみられる放射性物質のプルトニウム(238、239+240)が双葉町、浪江町、飯舘村の計6地点から検出されたと発表した。国の調査で、事故が原因とみられるプルトニウムが原発敷地外で検出されたのは初めて。

 プルトニウムは半減期が極めて長く、体内に入ると強い発がん性を帯びる。今回の最高値は浪江町で検出されたプルトニウム238の一平方メートル当たり4・0ベクレルで、文科省は「人体に影響を及ぼすような数値ではない」と説明。東京電力は「炉心溶融を伴う事故なので、水蒸気か微粒子に付着して飛散した可能性がある」としている。

 文科省は六地点以外で検出されたプルトニウムは、過去の大気圏内核実験によるものと判断した。調査は福島第一原発から半径約80キロ圏内の百地点で行った。同省は放射性物質のストロンチウムも調査し、36市町村の45地点で、事故で放出されたとみられるストロンチウムが検出された。ストロンチウムが検出された市町村は次の通り。

 福島、二本松、伊達、本宮、桑折、国見、川俣、大玉、郡山、須賀川、田村、鏡石、石川、玉川、平田、浅川、古殿、三春、白河、西郷、泉崎、中島、鮫川、猪苗代、相馬、南相馬、広野、楢葉、富岡、川内、大熊、双葉、浪江、葛尾、新地、飯舘

カテゴリー:福島第一原発事故