東日本大震災アーカイブ

鹿島区の球場に仮置き 南相馬市が住民に説明

 南相馬市鹿島区内に設置する汚染土などの仮置き場に関する住民説明会は13日、鹿島区役所で開かれた。市は仮置き場を鹿島区南右田の「みちのく鹿島球場」の敷地約3ヘクタールに設置することを明らかにした。
 説明会には南右田行政区の住民約30人が出席した。市と内閣府、環境省の担当者は候補地の選定理由として、市有地であることや大規模な造成工事が不要なことなどを挙げた。中間貯蔵施設が完成する3年間をめどに設置され、汚染物質を厚さ30センチの土で覆うことで外部への放射線を低減すると説明した。
 住民からは「子どもたちが戻るためにも野球場を残してほしい」「線量の低い地域に設置するのは反対」「せめて地区内の野球場でない場所に設置できないか」などと候補地の再検討を求める声が相次いだ。桜井勝延市長は「住民と意識を共有して進めていきたい」と答えた。
 市は29日まで、鹿島区と原町区の仮置き場候補地の周辺住民に対して説明会を開く。