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「再臨界防止」が急務 ウクライナの団体が郡山で講演会

来場者の質問に答える専門家

 ウクライナの原子力学会長・国立科学アカデミー原子力発電所安全問題研究所長のアレクサンダー・クリュチニコフ氏は11日、郡山市のホテルハマツで開かれた講演会で、東京電力福島第一原発事故に関し、燃料の核分裂の連鎖反応が再び起きる可能性を指摘し、「再臨界」の防止が急務と提言した。監視と対策のシステム構築を訴えた。
 クリュチニコフ氏は福島第一原発1~4号機の使用済み核燃料について、チェルノブイリ原発で1990年に発生した核反応異常事象と同様の事態が生じる可能性が高いとの見方を示した。その上で、「燃料の監視システム、中性子吸収材緊急投入システムを開発し、再臨界を防ぐべき」と語った。また、チェルノブイリ原発で放射性物質の取り出し・取り扱い作業に必要な機能を備えた施設を2015年に完成させることを紹介。福島第一原発にも整備すべきと提言した。
 講演会では原子力や放射線、医療、農業の各分野の専門家5人が持論を語った。国家安全技術副博士のヴァレンティナ・ヴァシレンコ氏は「内部被ばくの記録を残しておかないと、復元は困難」とし、データベース形成の必要性を強調。ウクライナではホールボディーカウンターで60万件以上調べ、データを蓄積していることを説明した。さらに、食料品による内部被ばくは、住民に対する啓発を続けないと上昇する実態を示した。
 講演会はウクライナの原子力学会と医学アカデミー主催。会場には県民ら約100人が訪れた。講演の終了後、専門家が来場者の質問に回答した。チェルノブイリ原発事故以降の病気の特徴に関する質問に対し、専門家が「事故処理に当たった人は専門的にチェックされている。肺や心臓、循環器系、神経系統の病気が明らかになっている」と答えた。

カテゴリー:福島第一原発事故

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