東日本大震災アーカイブ

苦難乗り越え100歳 小高の寺島さん、津波で家全壊 避難先で骨折

祝福の花束を受ける寺島コヨさん(左)

 東日本大震災の津波被害のため新地町の新林仮設住宅で避難生活を続けている寺島コヨさんが31日、満100歳を迎えた。同日、同仮設住宅集会所で知事賀寿の贈呈があった。
 コヨさんは昨年3月、漁師で孫の浩之さん(49)らと町内大戸浜の自宅にいて震災に遭った。愛犬と共に近くの緑地に避難して無事だったが、住み慣れた家は津波で全壊した。新地小で避難生活を送っていた5月下旬に転倒して右足を骨折。懸命のリハビリで、今では歩けるほど回復した。
 震災で生活環境は大きく変化したが、「これからも楽しく、心のままに生きていきたい」と、孫やひ孫、やしゃごはじめ祝福に駆け付けた人々に感謝していた。
 贈呈式では金木明県相双保健福祉事務所長が知事賀寿と記念品の木杯を手渡し、加藤憲郎町長らが賀状や祝い金などを贈った。