東京電力福島第一原発事故の避難区域の再編で南相馬市は2日、同市原町区のサンライフ原町で行政区長への説明会を開いた。区域の見直しについて、市が住民への説明会を開いたのは初めて。避難区域の行政区長からは「どうして住民への説明がないまま、再編が決まったのか」といった意見が相次いだ。
市内の行政区長約160人が出席した。市の担当者が市内の避難区域は放射線量に応じて16日に「避難指示解除準備」「居住制限」「帰還困難」の3区域に再編されることや、住民が立ち入る際の注意点が各区域で異なることなどを説明した。
出席者からは「避難区域の除染やインフラの整備などが進んでいない中、区域の再編が先行するのは順番が逆じゃないのか」「分断された地域のコミュニティーをどう考えているのか」などといった意見が出た。
(カテゴリー:福島第一原発事故)