東日本大震災

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来月4日、2年ぶり例大祭 いわきの豊間地区

みこしが練り歩く日を楽しみに待つ鈴木区長(左)と大嶺宮司

 東日本大震災で津波により地域全体に壊滅的な被害が出た、いわき市平豊間地区で5月4日、2年ぶりに春の例大祭が行われる。地元の豊間諏訪神社に奉納されている伝統のみこしが、年に一度練り歩く地域挙げての一大行事。ほとんどの住民が家を失い各地に避難を余儀なくされている現状に、鈴木徳夫区長(76)は「住民同士が顔を合わせ絆を確認する場にしたい」と参加を呼び掛けている。
 例大祭は春と秋に行われ、みこしは春だけ練り歩く。高さ約2メートルで約1トンあり大人60人以上で担いだ。昨年の震災では奉納されている境内の「みこし殿」の近くまで津波が押し寄せたが難を逃れた。
 漁で栄えた豊間にはかつて漁師仲間でつくる水難海上部があり、みこしを担ぐ重要な役目を果たしていた。鈴木区長が入っていた昭和30年代ごろは70~80人の仲間が威勢よくみこし担ぎを仕切った。現在は漁業関係者以外が加わり約40人の海友会に改称し祭礼に協力している。
 豊間地区は被害が大きい海沿いから離れた地区に集団移転する方向で市と協議が進んでいる。震災前は氏子総代が主催したが住民の大半が地区外に避難しており豊間区が後押しすることにした。
 鈴木区長は「(例大祭の)一日だけでも(豊間に)子どもからお年寄りまで、にぎやかな声を響かせたい。祭りが古里再生の第一歩だよ」と話す。豊間諏訪神社の大嶺常矩宮司(79)も「2年ぶりにみこしが練り歩く姿が見られる」と楽しみにしている。
 春の例大祭は5月4日午前8時から午後1時ごろまで行う。担ぎ手確保が厳しい場合はトラックにみこしを載せ合磯、豊間港など地区内を回る予定。

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